Sound Tracks > Spaghetti Western | ||||||||||||||||
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Artist | ||||||||||||||||
FRANCESCO DE MASI |
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Title | ||||||||||||||||
ARIZONA COLT |
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Review |
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フランシスコ・デ・マージの日本でもっとも知られるスコア「南から来た用心棒」20曲と、ノラ・オランディによる「皆殺し無頼」11曲のカップリング。 ラオールの男らしい包容力にあふれた歌声がすばらしい「南から来た用心棒」のメイン・タイトルは、数あるマカロニ主題歌のなかでも傑作のひとつ。モリコーネの「母性」にたいし、デ・マージのやさしさは「父性」にもとづくといえそう。 しかし、その他の曲については例によってこれといった特色のない曲が淡々とつづられていくのみ。マカロニ音楽の巨匠とされるデ・マージであるが、それはソング・ライターとしての評価ではあっても、劇中曲を組曲のようにひとつの完結したスコアと見立てた場合には当てはまらない。極論するなら、このスコアは、メインタイトルのアコースティック・ギターによるすばらしいイントロにはじまり終わっているといえるかもしれない。 「皆殺し無頼」の作曲者ノラ・オランディは女性とは思えないゴツゴツした男くさいスコアを提供。この音楽への個人的な思い入れはつよい。 むかし「斬り抜ける」というマカロニばりのTV時代劇があった。藩主の謀略により不義密通の汚名を着せられた近藤正臣扮する俊平が、幕府に藩主の行状を訴えるため、騙されて斬ってしまった親友の妻・菊と、一子・太一郎とともに江戸へ向かうというロード・ムービーだった。それを追うのが菊の舅で俊平の剣術の師であった佐藤慶と義弟の岸田森。当時、中1か中2だったと思うが、相当入れ込んでいてザ・ブレッスン・フォーが歌った主題歌「この愛に生きて」をレコードで買ってしまった。 この曲が、「皆殺し無頼」のメイン・テーマにそっくりなのだ。だから、感傷なしには聴けない。リズム・セクションがもうすこしヘヴィだったら、もっと重厚さが増したのに、そのことが惜しまれる。 |
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(6.7.03) |
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